WiMAXの国際的な普及団体であるWiMAX Forumの日本オフィスは2008年3月12日,日本オフィスの体制を再編して普及促進活動を強化すると発表した。具体的にはワーキング・グループ(WG)を四つ設置して,活動範囲を広げていくという。「WiMAXはオープンなアクセス技術であり,世界中で相互運用できることが重要な意味を持つ。グローバルな活動と一体化しながら日本での普及活動を進めていく」(日本オフィス代表の齋藤忠夫 東京大学名誉教授)。

 設置するWGは,(1)技術・制度WG,(2)マーケティングWG,(3)認証WG,(4)地域WG。技術・制度WGでは普及を阻む規制や技術的な課題を洗い出し,その解決策を明らかにし,規制当局に働きかけをする。例えば端末認証や電波利用料のあり方などについて検討する。(2)のマーケティングWGでは家電機器への展開を推進するため,展示会への出展などを実施していく。(3)の認証WGは,日本国内におけるWiMAX認証ラボの開設を支援する。認証ラボについては既に1社が名乗りを上げている。(4)は地域向けの帯域を利用したWiMAXサービスを支援するという。具体的には地域向け帯域を利用した事業者と,全国向け帯域を利用する事業者の間で干渉を調整するためのガイドライン作りなどを担当する。