日立電線は,自動車用ホースメーカーの米Coupled Products社からブレーキホース事業を譲り受け,同事業を基に新会社Hitachi Cable Florida社を設立した。これにより日立電線グループは,北米でのシェア拡大を図る。

 これまで日立電線グループは,北米では日系自動車メーカー向けを中心にブレーキホース事業を展開していた。一方のCoupled Products社は,大手自動車部品メーカーである米DANA社の自動車用ホース部門を前身とするメーカーで,米Ford Motor社やDaimlerChrysler社との関係が強い。このことから日立電線は,今回の譲り受けを決めた。日立電線の北米でのシェアは,従来の22%から40%超へ拡大。世界全体では従来の14%から20%超となる見込みだ。

 さらに日立電線グループは,世界規模で展開する同グループのサプライチェーンに新会社を取り込むことで,技術開発力の強化,資材調達・生産面での効率化,顧客対応の強化を図る。

 新会社の資本金は1400万米ドル。日立電線の100%子会社であるHitachi Cable America社が全株を所有する。2008年度の売上高は5500万米ドルとなる予定。これにより同グループの自動車用ブレーキホースの売上高は,2006年度の100億円から,2008年度には180億円に拡大する見通しだ。