Head,Developer RelationsのMichael Shiloh氏
Head,Developer RelationsのMichael Shiloh氏
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 ハードウエア・ソフトウエアともにオープンソースの携帯電話機を開発をしているOpenMoko(運営は台湾First International Computer,Inc.の子会社である台湾Openmoko,Inc.)が,一般向けに製品の販売を「O'Reilly Emerging Technology Conference」で明らかにした。

 OpenMokoは携帯電話機向けのソフトウエア・プラットフォームである「Openmoko Linux」と,携帯電話機のハードウエア「Neo」をいずれもオープンソース化している。Openmoko LinuxはOSカーネルにLinuxを採用したほか,ウインドウ・システムに「X11」と「GTK」を採用するなど,「原則としてすべてオープンソースのソフトウエアで構成している」(Head,Developer RelationsのMichael Shiloh氏)。

 OpenMokoが開発したハードウエアは「Neo」と呼ぶ。400MHz動作のARMコアのマイクロプロセサに,タッチパネル付きの640×480画素のディスプレイ,GPSや無線LAN機能などを搭載している。USBのコントローラとしても動作するので,周辺機器を簡単に接続できるという。開発したハードウエアのブロック・ダイアグラムやチップ間の接続,JTAGインタフェースなどを公開している。また製品のCADデータも公開している。これらが「オープンソースのハードウエア」と呼ばれる由縁である。既に米Dash Navigation,Inc.が,インターネット・アクセス機能を持つPND「Dash Express」にNeoをベースとした設計デザインを採用しているという。

 これまでOpenMoko採用携帯電話機は,「Neo 1973」が開発者向けに限定的に販売されてきたが,既に在庫がない状況という。現在は「Neo Freerunner」という名称で次期製品を開発中で,「既にテストの段階に入った。ソフトウエアの入れ替えなどをいとわないのであれば,数カ月で手に入れられるだろう。Freerunnerは一般向け製品として販売する予定で,それと同じ品質のソフトウエアを手に入れたいユーザーは6カ月ほど待ってほしい」(Shiloh氏)。

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