MegaPhone社の中心メンバーDan Albritton氏(左)とJury Hahn氏(右)
MegaPhone社の中心メンバーDan Albritton氏(左)とJury Hahn氏(右)
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ゲームのルール
ゲームのルール
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ゲームの結果
ゲームの結果
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 「今まで20人以上でやったことがない。みなさんにベータ・テストしてもらおう」。現在米サンディエゴ市で開催している最先端技術を巡る国際会議「O'Reilly Emerging Technology Conference(ETech)」の第2日の基調講演の一幕だ。壇上で少し不安そうにしているのは,このシステムを作った米MegaPhone社の中心メンバーの一人であるDan Albritton氏。MegaPhone社は,例えば渋谷の「QFront」のような街角にある大規模ディスプレイを使って,多数のユーザーが携帯電話機を通じて参加するゲーム・システムの開発を手掛けている(同社のWebサイト)。基調講演の場で実際にゲームをデモし,参加を呼びかけた。

 ゲームを始めるに際し,参加者はまず自分の携帯電話機から特定の電話番号に電話を掛ける。これで自分の電話番号をMegaPhone社が運用するサーバーに自動的に登録する。ゲームのルールはカンタンで,サーバーから個々の携帯電話機にSMSによるメッセージが送られてくる。送られてくるのは動物の名前で,同じ動物の名前が送られてきたほかのゲーム参加者を見つけ,その電話番号の下4桁をサーバーに送信する。いち早く参加者を見つけられたペアが優勝者となる。ゲーム参加の募集を止めたときには,115人が登録されていることがスクリーンに映し出されていた。やがて参加者の中から,いきなり「Dog!」「Cat!」といった動物を呼ぶ声が出てきた。参加者が仲間を探している声だ。

 途中ゲームの進行状況が正しく表示されないバグがあったものの,ゲームは無事終了し,参加者にはかなり受けていた。MegaPhone社によると2008年4月に同社のサーバーのAPI(application programming interface)を公開する予定であり,彼らのサーバーを利用したゲーム・アプリケーションの開発が可能となる。