開発中の小型「TOUGHBOOK」。写真はフルキーボードモデル。
開発中の小型「TOUGHBOOK」。写真はフルキーボードモデル。
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 松下電器産業は,堅牢性の高い産業用ノート・パソコン「TOUGHBOOK」シリーズの新ラインアップとして,米Intel社の新しいプロセサ「Intel Atom」を搭載した小型パソコンを開発した。2008年3月4日からドイツのハノーバーで開催されている「CeBIT 2008」に参考展示している。工場のメンテナンスや自動車の整備といった用途での利用を想定しており,製品化は2008年秋ころになる予定だ。

 詳細な仕様は明らかにしていないが,5.6型のタッチ・パネル付き液晶を搭載し,質量は1kg以下となる見込み。これまでのTOUGHBOOKシリーズと同様,背面や側面を樹脂で覆うなどしており「耐衝撃や耐落下の性能は従来のTOUGHBOOK以上」(同社)だという。耐衝撃性を高めるため記憶装置にはSSD(Solid State Drive)を採用すると見られる。また,屋外でも終日作業ができるよう10時間以上の駆動時間を確保するほか,電源を切らずにバッテリーを入れ替えられるようにもする。OSは「Windows Vista」もしくは「同 XP」で,「標準的な開発環境が使えるのでアプリケーション開発が容易」(同社)だとしてPDAとの差別化を図る考えだ。キーボードは,フルキーボードとテンキーの2タイプを提供する予定。そのほか,用途に応じてカメラやバーコードリーダー,指紋認証,GPSなどの機能を組み込めるようにするという。

 既存のTOUGHBOOKは,タブレット型の「CF-19」で質量が2kg以上になる。PDAタイプ「CF-P1」は軽量だが,OSとして「Windows Mobile」を採用しているためアプリケーション開発が面倒だという声が多かったという。今回の超小型パソコンはこうした不満に応えるために開発した。

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