米ABI Research社は,WiMAXや次世代移動体通信規格「LTE」を含む第4世代移動体通信の加入者が2013年に9000万人に達するとの見通しを発表した(発表資料)。

 同社によれば,2007年末の時点で世界の携帯端末のユーザー数は約34億人だったという。このうち,GSM/EDGE/GPRS方式の端末のユーザーは27億人,W-CDMA方式の端末のユーザーは,1億8000万人だった。同社は,携帯端末ユーザーのHSPA+方式への移行が2010年の初めに,LTEへの移行が2010年の中ごろに始まると予測する。また,2013年のHSPA方式を含むW-CDMA方式対応の携帯端末のユーザーは7億2000万近くに,CDMA2000方式対応の携帯端末のユーザーは8億人に達するとみる。

 ただし,「LTEへの移行への準備が整っていない通信事業者も存在するかもしれない」,とABI Research社は説明する。その理由は,下り最大100Mビット/秒,上り最大50Mビット/秒のデータ伝送速度を実現するには,20MHzの帯域幅が不可欠なためとする。多くの事業者はこの条件を満たせない可能性があるため,それらの事業者はHSPA+の伝送容量で満足し,LTEの最大伝送速度に満たなくても,その時点で可能なLTEの伝送速度で妥協するかもしれない,と分析する。