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NICTがコグニティブ無線端末を試作,400M~6GHzで周波数を切り替え可能に

  • 野澤 哲生=日経エレクトロニクス
  • 2008/02/18 21:20
  • 1/1ページ
NICTが開発したコグニティブ無線端末。アンテナは搭載せず,有線ケーブルでつないで通信する。
NICTが開発したコグニティブ無線端末。アンテナは搭載せず,有線ケーブルでつないで通信する。
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 情報通信研究機構(NICT)は,ベースバンド回路に加え,アンテナを除くRFアナログ回路も複数の周波数や無線方式に対応した通信端末を試作した。2008年2月18日に横須賀リサーチパーク(YRP)で開かれた「移動通信における電波資源拡大のための研究開発」でのシンポジウムと実証実験の場で公開したもの。400M~6GHzと非常に広い周波数に対応し,地上デジタル放送,携帯電話サービス,2.4GHz帯と5GHz帯の無線LANやWiMAXなどをカバーすることが可能になった。「技術的には成熟期に入った」(NICT)。RFアナログ回路のオールCMOS化も視野に入り,技術上はコグニティブ無線の実用化が現実的になりつつあるようだ。

 今回,NICTは,同端末を用いて2.4GHz帯無線LANのIEEE802.11b/gと5GHz帯のIEEE802.11a,W-CDMA方式の携帯電話の3種類を自動的に切り替えて利用する実演を公開した。

 無線方式の切り替えは,FPGAとA-D/D-A変換器などから成るベースバンド回路の処理内容をメモリから読み込み直して実行する。「FPGAの切り替えにかかる時間は200ms以内」(NICT)と非常に速い。実際の運用では,適切な無線方式を検知,認識するプロセスに約1秒かかるため,FPGAの切り替え時間と合わせて約1.2秒かかることになる。

 NICTは,RFアナログ回路の大部分もいくつかのICチップ上に集積した。RFアナログ回路は,チューナブル・アンプ,チューナブル帯域通過フィルタ(BPF),そして,広帯域のダイレクトコンバージョン・ミキサなどからなる。このうち,アンプ回路は90nmルールのCMOS技術で9mm角のICにまとめた。最大利得は30dB,最大出力は24dBmで「出力が300mW前後の携帯電話機並み」(NICT)を実現した。

 チューナブルBPF回路は,90nmルールのCMOS技術で5mm角のチップ上に集積した。400M~6GHzの間で中心周波数を大きく6段階に切り替えられ,さらに各段階で帯域幅を変更できる。

 広帯域ダイレクトコンバージョン・ミキサは,180nmルールのSiGeバイポーラCMOS技術でIC化した。送信および受信回路の両方で利用できる。つまり,400MHz~6GHz帯のRF信号を直接ベースバンドにダウンコンバートする機能と,ベースバンド信号を400M~6GHzの送信信号にアップコンバートする機能の両方を備える。回路の不完全性の大きさを示すEVM(error vector magnitude)は,送信側で3%(rms)以下,受信側でダイナミックレンジが400MHz帯および5GHz帯で50dB以上,同2GHz帯で60dB以上の場合に11%以下である。受信側NF(noise figure)は,400MHz帯および2GHz帯で5dB以下。5GHz帯で15dB以下である。

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