ソフトバンクとイー・アクセスは,両社を含む8社が出資しているオープンワイヤレスネットワーク(以下,OpenWin)を,大幅に減資した上で存続させると発表した(ソフトバンクの発表資料)。OpenWinは,2.5GHz帯の広帯域無線アクセス・システム向け事業免許の取得を目的として設立(Tech-On!関連記事1)。8社から総額200億5000万円の資本金を集めたが,2007年12月,免許はKDDI陣営とウィルコムに与えられ,OpenWinは免許を獲得できなかった(Tech-On!関連記事2)。

 ソフトバンクとイー・アクセスは,2008年2月末までに両社を除く出資各社に返金し,OpenWinを両社の折半出資会社とする。6社が出資した70億5000万円分の株式をソフトバンクとイー・アクセスが買い取るかたちでの返金を予定している。さらに2008年3月末までにOpenWinの資本金と資本準備金の合計を1億8000万円まで減資する計画。OpenWinの今後の活動については「WiMAXのMVNO事業に関する調査と研究」(イー・アクセス 広報)を予定しているという。

 同じく2.5GHz帯の免許を取得できなかったNTTドコモとアッカ・ネットワークスの連合(Tech-On!関連記事3)は,2008年1月21日に提携を解消した。免許申請のために立ち上げたアッカ・ワイヤレスからドコモが資金を引き上げた。アッカ・ネットワークスは2008年2月14日,現在は100%子会社となっているアッカ・ワイヤレスへの増資を発表。資本金と資本準備金の合計で8億円とする計画である。アッカは併せて同日,ウィルコムが提供予定の2.5GHz帯による次世代PHSサービスを含めた無線通信サービスについて,ウィルコム,NTTコミュニケーションズと共同検討を始めたと発表した(アッカ・ネットワークスの発表資料)。