ソニーは,2007年10月~12月期の北米市場向けの液晶テレビ出荷台数で初めて首位に立った。米DisplaySearch社の調査によれば,ソニーは直前四半期比で出荷台数を83%伸ばし,市場シェアを9.7%から12.8%へ拡大した。ソニーは10月~12月期に同社の世界出荷台数の29.5%を北米に集中させるとともに,ホリデー・シーズンに40型以上の機種や1080p対応の機種の販売促進に努めた大型量販店と提携した。

 2位は韓国Samsung Electronics Co., Ltd.である。直前四半期の3位から上昇し,市場シェアはソニーとわずか0.5ポイント差の12.3%とした。46/47型クラスと52型クラスで,シャープの出荷を上回ったものの,ソニーの出荷には届かなかった。

 3位には米Vizio Inc.が入った。市場シェアは直前四半期とほぼ同等の10.7%を確保したが,ソニーとSamsung社がシェアを伸ばしたため,2位から3位に下がった。ただし,2007年通期では出荷台数の成長率が上位5社中で最も高い250%となった。37型で圧倒的なシェアを誇っており,37型の出荷台数は2位の韓国LG Electronics Inc.の約2倍に相当するという。

 4位は,直前四半期には首位だったシャープ。市場シェアが11.3%から8.4%まで低下した。出荷台数は直前四半期比で2%増だが,市場の平均成長率38%を大幅に下回った。

PDPでは松下が4割近くを占める

 プラズマ・テレビの10月~12月期の北米市場シェアは,上位5社の顔ぶれと順位が直前四半期から全く変わらなかった。首位は松下電器産業で,直前四半期からシェアを10ポイント拡大して38.5%とした。2位のSamsung社が20.4%を握っており,この2社だけで6割のシェアを持つ。

 薄型テレビ全体でみると,Samsung社が13.1%で首位,ソニーが11.2%で続き,Vizio社が10.0%で3位に入った。

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