電器店「MEHRA ELECTRONICS」
電器店「MEHRA ELECTRONICS」
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こちらはインド南部のバンガロールで訪れた別の電器店のちらし。ニューデリーの店とは少し価格が異なる。
こちらはインド南部のバンガロールで訪れた別の電器店のちらし。ニューデリーの店とは少し価格が異なる。
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 インドの首都ニューデリーの中心部にある「Khan Market」には,食料品から,家庭用の照明,自動車用部品まで,実にさまざまな商品を扱う店が軒を並べている。その一角のやや奥まった場所に,今回訪ねた小さな電器店「MEHRA ELECTRONICS」がある。店の主人に取材の趣旨を説明すると,表情一つ変えずに首を何度か横に振った(インドで首を横に振るのはイエスのサイン)。

 この店では,月に約50台の薄型テレビを販売しているという。売れ筋は,画面サイズ別では32型液晶テレビである。32型よりも画面サイズが大きな商品が売れている。ブランド別では,松下電器産業,東芝,日立製作所の順だった。ただし,インド全体では,ソニーや韓国メーカーが上位に入っているという。ちなみにこの店では,韓国メーカー品は利幅が少ないとして,積極的に扱っていないそうである。日本で人気があるシャープについて聞くと,インドではオフィスやスタッフの配置などマーケティング面での課題が多いために,上位に食い込むことができていないとした。パイオニアも同様とした。

 売れ筋である松下電器産業の製品の値段を聞いた(1ルピーは約3円)。32型液晶テレビは4万ルピー,42型プラズマ・テレビはHDが7万ルピー,50型プラズマ・テレビはフルHDが15万ルピーである。なお東芝の製品は,32型液晶テレビが4万2000ルピーなど,松下電器産業よりも若干高めの値段設定だった。

 日経マイクロデバイスは,2008年3月号で「インドの製造力~中台韓に続く新たな脅威に~(仮)」と題して,太陽電池を中心とするインドの電子デバイスの製造状況をお伝えする予定です。