ホンダの2007年10月~12月期は2ケタの増収増益と好調だった。売上高は前年同期比10.0%増の3兆448億1400万円,営業利益は同34.7%増の2762億4300万円,純利益は同38.1%増の2000億900万円で,いずれも第3四半期としては過去最高を更新した。

 自動車(四輪車)の販売台数は前年同期比8.3%増の99万1000台だった。国内は同7.1%減の14万5000台と落ち込んだが,海外が2ケタ増となった。米国で「Accord」が,ロシアや英国では「Civic」「CR-V」が売り上げを伸ばした。BRICsをはじめとする新興市場も好調という。こうした海外の販売好調を受けて四輪事業は増収増益となり,営業利益率も前年同期の7.1%より高い9.0%を達成した。

 二輪車(四輪バギーを含む)の販売台数は前年同期比14.4%減の236万6000台。生産部品を外部調達する「Honda」ブランド車は伸びたが,米国会計基準に則ってこれらは販売台数に含めていない。地域別には国内と米国が低調,ブラジルやベトナムが好調だった。

 ホンダは通期(2007年4月~2008年3月)の業績予想を修正した。売り上げは前回予想より下ぶれ,利益は上ぶれる見通しである。売上高は前年度比9.6%増の12兆2500億円,営業利益は同8.0%増の9200億円,純利益は同16.5%増の6900億円を見込む。

 四輪車の通期販売台数は当初予測より3万5000台ほど少ない390万台になる見込み。国内や米国の需要減退に加えて,カナダ・ドルの高騰を背景にカナダ市場で買い控えが起きていることが主因という。利益予想の上方修正は,米ドル以外の通貨に対する円安効果とコスト削減効果が主因。材料価格は高騰が続いているが,AlやCuなど一部材料で当初予測より値が下がっているという。