KDDIは2008年1月28日,auブランドの春モデルとなる携帯電話機10機種を発表した(図1,発表資料)。有機ELパネルを搭載しワンセグの視聴に特化したモデルや,国内では初となる電子ペーパーを搭載する機種,Bluetoothによるワイヤレス・ミュージック機能を全面に押し出した機種などをそろえた。2008年2月より順次発売を開始する予定という。
有機ELをメインディスプレイに搭載するモデルは2機種。一つが三洋電機製の「W61SA」である(図2)。国内では最大の画面サイズとなる3型の有機ELディスプレイを搭載する。画素数は240×400画素(ワイドQVGA)。タッチ・センサを搭載し携帯電話機のスライドを閉じた状態でワンセグの音量やチャンネル変更などの操作ができる。Bluetoothに対応したほか,FMトランスミッターを搭載しており,コンポやカーステレオに接続して音楽コンテンツなどを伝送できる。
有機ELディスプレイを採用するもう一つの機種が,東芝製の「W61T」である(図3)。2.8型の有機ELディスプレイを搭載する。画素数はW61SAと同じで,240×400画素(ワイドQVGA)。ワンセグ受信用のアンテナは内蔵してない。ワンセグ視聴時には外付けのアンテナを用いる。Bluetoothに対応するほか,有効画素数324万画素のCMOSカメラを搭載する。
電子ペーパーでケータイの「着せ替え」が可能
2008年春モデルではデザイン性を高めた機種も目立った。中でも注目を集めたのは,電子ペーパーを背面パネルに搭載する日立製作所の「W61H」である(図4)。電子ペーパーの画面サイズは約2.7型。アニメーションや静止画など,全95パターンの中からユーザーが画像を選択して表示できる。待ち受け画面のほか,音声着信やメールの送受信,アラームの鳴動時に背面パネルの表示が変化する様子を楽しめるという。
メインディスプレイには2.8型のIPS液晶パネルを採用する。画素数は240×400画素(ワイドQVGA)。そのほか,ワンセグ受信用のアンテナを携帯電話機に内蔵する。日立製作所は,2007年秋冬モデルの「W53H」でもワンセグ受信用に内蔵アンテナを用いていた。
そのほか,ソニーのデジタルカメラのブランド名である「Cyber-Shot」を冠する「W61S」(ソニー・エリクソン製)やGSM機能による国際ローミングに対応した「W62S」(ソニー・エリクソン製)などと投入する(図5,図6)。防水機能を備えた,三洋電機製の「W62SA」やカシオ計算機製の「W61CA」などが発表された(図7,図8)。