フィンランドNokia Corp.の2007年10月~12月期決算は2ケタの増収増益になった。売上高は前年同期比34%増の157億1700万ユーロ,営業利益は同64%増の24億9200万ユーロ,純利益は同44%増の18億3500万ユーロである。

 携帯電話機の出荷台数は前年同期比27%増の1億3350万台だった。北米を除く全地域で出荷を伸ばした。特に中東アフリカ地域への出荷は前年同期の約1.5倍まで成長している。Nokia社の推定では,世界市場シェアは前年同期の36%に対して40%まで拡大した。

 携帯電話機の平均販売単価は前年同期の89ユーロに対し,82ユーロに下落した。低価格機の販売台数比が拡大したこと,為替が米ドル安に振れたことが原因という。ただし,利益率の高い中級機の販売台数比が増したため,携帯電話機事業の粗利益率は上昇し,営業利益は前年同期比48%増となった。

 Nokia社は,2007年通期の携帯電話機の世界市場規模を11億4000万台と見積もっている。2008年は10%の増加を予測し,市場シェアのさらなる拡大を狙う。2008年1月~3月期は季節傾向に沿って,同社の携帯電話機の出荷も2007年10月~12月期に比べるとやや減少する見通し。市場シェアは10月~12月期と同水準を維持する見込みである。