米Apple Inc.は,2008年度第1四半期(2007年10~12月)の決算を発表した(発表資料)。売上高は対前年同期比35%増の96億800万米ドルで,過去最高を記録した。営業利益は同61%増の21億2600万米ドル,純利益は同57%増の15億8100万米ドルと大幅な増益を達成した。粗利益率は同3.5ポイント増の34.7%である。

 製品別に見ると,パソコン「Macintosh」と携帯型メディア・プレーヤー「iPod」,携帯電話機「iPhone」の出荷実績がそれぞれ,過去最高を記録した直前期を上回った。第1四半期のMacintoshの販売台数は,対前年同期比44%増の231万9000台。このうち,デスクトップ・パソコンが同53%増の97万7000台で,ノート・パソコンが同38%増の134万2000台。パソコン全体の売上高は同47%増の35億5200万米ドルである。

 iPodの出荷台数は対前年同期比5%増の2212万1000台,売上高は同17%増の39億9700万米ドルだった。iPhoneの出荷台数は,231万5000台で,関連製品やサービスも含む売上高は2億4100万米ドル。販売台数は直前期から107%増と倍増し,売上高は同104%の増加となった。

 2008年度第2四半期(2008年1~3月)の売上高は,68億米ドル程度と慎重な見通しを示した。希薄化後の1株当たり純利益は94米セントまで落ちるとの見通しを受けて,同社の株価は一時的に下落した。これに対し,同社のCEOであるSteve Jobs氏は,「当社は2008年に強力な新製品やサービスである『MacBook Air』や『Mac Pro』,『iTunes Movie Rentals』を用意している。これらは今後2週間以内に提供を開始する」と述べた(Tech-On!の関連記事1同2)。