パソコンの世界出荷が好調だ。米Gartner, Inc.が2008年1月16日(現地時間)に発表した調査結果では2007年の出荷台数は前年比13.4%増の2億7118万台となった(発表資料)。同日に米IDC Corp.も前年比14.3%増の2億6896万台との推計を発表している(発表資料)。欧州・中東・アフリカ地域とアジア・太平洋地域がともに10%を超える成長で市場をけん引した。北米,南米,日本も小幅ながら前年の出荷実績を上回った。

 メーカー別の出荷台数シェアで首位に立ったのは米Hewlett-Packard Co.(HP)。2006年は米Dell Inc.とほぼ同率の約16%ずつで首位を分け合ったが,2007年はHP社が18%台に乗せ,Dell社は逆に14%台までシェアを落とした。HP社は家庭向けとノート・パソコンの販売が全世界的に好調で,年間成長率は市場平均を大きく上回る30%に達した。

 3位には台湾Acer Inc.が入った。米Gateway, Inc.を買収して出荷規模を拡大し(Tech-On!関連記事),前年3位の中国Lenovo Group Ltd.を抜いた。年間成長率は上位5社中で最高の32%で,市場シェアは9%前後を獲得したと推定される。

 IDC社は今後のパソコン市場について「2008年,2009年は2ケタでの成長が続くとみる。ただし,世界経済の悪化を受けて予想を下方修正する可能性がある」とした。