図1 実演の様子
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図2 iPodとの比較
図2 iPodとの比較
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図3 スペックル・ノイズを抑制するスクリーンに映像を投影した様子
図3 スペックル・ノイズを抑制するスクリーンに映像を投影した様子
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 米Microvision, Inc.は,「2008 International CES」で発表した超小型レーザ・プロジェクタを実演している(Tech-On!関連記事,図1)。

 同社はかねてからレーザを光源とする前面投射型のプロジェクタの開発を進めていた。従来は電源などを筐体の外に配置していたが,今回の試作品はLiイオン2次電池を内蔵し,単独で駆動可能。USBコネクタを備えており,実演では「iPod」とUSBケーブルで接続し,映像をスクリーン上に投射した。試作品の大きさはiPodより大きいが,製品化する際にはiPodのような携帯型音楽プレーヤーとほぼ同じ大きさにする考えである(図2)。

 明るさは10lmで,消費電力は5Wである。製品化に向け,消費電力を2.5~3W程度まで下げるという。携帯電話機に搭載する場合はさらに少ない2Wを目指すとする。

 レーザを光源とする映像表示機器は,高効率な緑色レーザを実現するのがカギのひとつ。同社は米Corning社,米Novalux 社,独OSRAM社それぞれの緑色レーザを使い,試作を続けているという。いずれも波長変換素子を利用するもので,発振波長は532nmである。

 同社はこの実演のほか,レーザを映像表示機器の光源に使う際に課題となる,レーザ光の干渉によって生じる「スペックル・ノイズ」を抑制できるスクリーンを見せた(図3)。詳細は明かさないがガラス系の材料と説明している。