「Panasonic」に社名とブランドを統一する
「Panasonic」に社名とブランドを統一する
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発表する大坪社長(写真は,東京の会見場に衛星中継された映像)
発表する大坪社長(写真は,東京の会見場に衛星中継された映像)
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 松下電器産業は,2008年10月1日に社名を「パナソニック」に変更する。2008年1月10日に同社が開催した経営方針説明会で,代表取締役社長の大坪文雄氏が発表した。大坪氏は「これまでの社名を手放すには,大きな決断が必要だった。(社名を変えたからには)今まで以上に価値を生み出す企業になる責任がある」と決意を述べた。

 社名変更の大きな理由は,グローバル企業としての位置付けを高めるためである。大坪氏は「グローバル・エクセレンス(世界的な優良企業)になるため,一つの価値に集中することが必要と判断した。グローバル・エクセレンスとして,『松下電器』『パナソニック』『ナショナル』という三つのブランドが並立する現状は好ましくない。社名としても『松下電器』は,ほかのグローバル・エクセレンスに比べてややローカルな感じを受ける」と説明した。

 今回はあくまで社名の変更であり,経営理念は変えない。創業家である取締役相談役名誉会長の松下正治氏や,代表取締役副会長の松下正幸氏には「2007年12月に報告し,その場で力強く了承いただいた」(大坪氏)という。社名変更に伴う費用は約300億円になる見込み。

 現在,白物家電などで使用している「National」ブランドは2009年度をメドに廃止し,「Panasonic」に統一する。松下電工も,2008年10月1日にパナソニック電工に改名する。