調査会社の米In-Stat Groupによれば,WiMAX向けチップセット市場は2012年まで主にノート・パソコン向けのモバイルWiMAXによって牽引されるという(発表資料)。加えて,CPE(Customer Premises Equipment:宅内装置)や外部クライアント,デュアル・モードの携帯電話機やWiMAX対応携帯機器も,WiMAX向けチップセット市場を成長させるとみる。2012年には,ユーザー端末向けWiMAX対応チップセットの売上高は約5億米ドル,WiMAX基地局向け半導体の売上高は14億米ドルに達するとIn-Stat社は予測する。なお,2007年のユーザー端末向けチップセットの売上高は2700万米ドル,基地局向け半導体の売上高は1億3000万米ドルだった。

 In-Stat社は,2007年のユーザー端末向けチップセットの主要メーカーとして,仏SEQUANS Communications社や米Intel Corp.,米Beceem Communications Inc.,イスラエルRuncom Technologies Ltd.,米GCT Semiconductor, Inc.を挙げる。また,米Maxim Integrated Products, Inc.や米PMC-Sierra, Inc.,オランダNXP Semiconductors社,米Analog Devices, Inc.といったWiMAX向けRFチップのメーカーは,2007年に出荷を伸ばしたとする。WiMAX基地局向け半導体市場では,英picoChip Designs Ltd.や米Texas Instruments Inc.,米Freescale Semiconductor Inc.,SEQUANS社,Runcom社といったメーカーが多くのシェアを占めた。

 今後は,2008年に発売を予定するIntel社のノート・パソコン用プラットフォーム「Montevina」向けのRFモジュール「Echo Peak」(開発コード名)(Tech-On!の関連記事)によって,ノート・パソコンへのWiMAXの組み込みが加速するとIn-Stat社はみている。