NECエレクトロニクスの「Medity2」チップセット
NECエレクトロニクスの「Medity2」チップセット
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 NECエレクトロニクスは,携帯電話機の開発を容易にするソリューション「Medity2(メディティツー)」を整備し,受注を開始したと発表した(発表資料)。第3世代の通信規格であるHSDPAおよびW-CDMA方式と,第2世代のGSMおよびGPRS方式に対応する。携帯電話機の開発者に向ける。

 Medity2は,5つの部分から成る。第1はベースバンド処理機能とアプリケーション・プロセサの統合チップである「M2」と、無線周波数処理ICおよび電源ICなどの半導体チップセットである。第2はW-CDMAとGSMを自動で切り換えられる通信用ソフトウエアや,アプリケーションを制御するミドルウエアなどのソフトウェア群。第3はソフトウエア開発評価ボードおよび評価キット。第4はソフトウエア開発ツール。そして第5が製品化までのシステム・インテグレーション・サービスである。携帯電話機の開発者が,レベルに応じ必要なサービスを一括して受けることができるため,製品の差異化のポイントとなる独自アプリケーションの開発に集中できるとする。

 同社は2007年7月に,低消費電力を特徴とする統合チップM2を市場に投入した。M2は,2007年11月から12月に発売されたNEC製の携帯電話機「N905i」と「N905iμ」および「N905iBiz」に採用されている。NECエレクトロニクスはM2の拡販のため,本ソリューションの整備を進めて来たという。今後、M2の販売活動とともに積極的に提供していくとしている。