「今年もランキングの上位をテレビ関連の話題が独占するのか」。テーマサイト「デジタル家電」の記事ランキングにおいて,こう思っていた矢先,年末の大逆転劇は起きた。2007年11月ごろからインターネットで少数が販売されている地上デジタルチューナ「Friio(フリーオ)」に関する記事が,有機ELテレビ,薄型液晶テレビなどを抑えた。
▼ 2007年「デジタル家電」記事ランキング
Friioは,地上デジタル放送をパソコンのHDDに録画して,何回でもコピーできる,本来は“あり得ない”はずの端末。国内の放送業界を揺るがすこの端末の仕組みを詳報した記事が2007年のデジタル家電のトップだった。
2位は,ソニーが2007年12月1日に発売した,11型の有機ELテレビ「XEL-1」の記事。最薄部の厚さは3mmと薄い。テレビ関連では,北米のテレビ市場で突如首位に立った「無名の新人」,米Vizio社の記事が6位に食い込んだ。コスト競争力が高いサプライ・チェーンの構築で販売台数を伸ばした同社のビジネス手法は,高画質化や薄型化など技術で差異化を図ってきた,日本のテレビ・メーカーに衝撃を与えた。