「今年もランキングの上位をテレビ関連の話題が独占するのか」。テーマサイト「デジタル家電」の記事ランキングにおいて,こう思っていた矢先,年末の大逆転劇は起きた。2007年11月ごろからインターネットで少数が販売されている地上デジタルチューナ「Friio(フリーオ)」に関する記事が,有機ELテレビ,薄型液晶テレビなどを抑えた。

▼ 2007年「デジタル家電」記事ランキング

順位記事タイトル日付
1衝撃のコピーフリー受信機「フリーオ」、その仕組みをひもとく12/17
2【CEATECプレビュー】ソニーが有機ELテレビ発売へ,11型で価格は20万円10/01
3【PMA】まさにソニー,「G1」に今回No.1のインパクトを感じた03/14
4「液晶の次は液晶が担う」,シャープが次世代型液晶テレビを発表08/22
5【E3】“PSPライト”ついに発表,33%軽く,19%薄い07/12
6韓国Samsung社とシャープをゴボウ抜き,北米液晶テレビ市場で米VIZIO社が台数で首位に 08/20
7【CESプレビュー】ソニーがフルHD対応の有機ELテレビを参考出展,「技術的には製品化にメド」 01/08
8電話機能なしiPhoneを日本で発売,iPhoneは大幅値下げ,Apple社の発表概要09/06
9【続報】シャープの超薄液晶テレビ,映像信号の伝送を無線化,60GHz帯のミリ波通信を利用08/22
10【CES続報】地デジをパソコンで見るための小型USBチューナ,相次ぎ登場01/14

(集計期間:2007年1月1日~12月18日)

 Friioは,地上デジタル放送をパソコンのHDDに録画して,何回でもコピーできる,本来は“あり得ない”はずの端末。国内の放送業界を揺るがすこの端末の仕組みを詳報した記事が2007年のデジタル家電のトップだった。

コピーフリーの地デジ受信機「フリーオ」
コピーフリーの地デジ受信機「フリーオ」 (画像のクリックで拡大)

 2位は,ソニーが2007年12月1日に発売した,11型の有機ELテレビ「XEL-1」の記事。最薄部の厚さは3mmと薄い。テレビ関連では,北米のテレビ市場で突如首位に立った「無名の新人」,米Vizio社の記事が6位に食い込んだ。コスト競争力が高いサプライ・チェーンの構築で販売台数を伸ばした同社のビジネス手法は,高画質化や薄型化など技術で差異化を図ってきた,日本のテレビ・メーカーに衝撃を与えた。