図1 ホンダのドライブ・レコーダに使うカメラ。ルームミラーの前に搭載する。
図1 ホンダのドライブ・レコーダに使うカメラ。ルームミラーの前に搭載する。
[画像のクリックで拡大表示]
図2 記録媒体などを搭載したドライブ・レコーダの本体
図2 記録媒体などを搭載したドライブ・レコーダの本体
[画像のクリックで拡大表示]
図3 ドライブ・レコーダの概要
図3 ドライブ・レコーダの概要
[画像のクリックで拡大表示]

 ホンダは2007年12月19日,ドライブ・レコーダをディーラー・オプションとして用意すると発表した。これまでは,自動車用品メーカーなどしか販売しておらず,自動車メーカーとしてはこれが初めて。

 ドライブ・レコーダの商品化に二の足を踏む自動車メーカーは少なくない。ドライブ・レコーダを事故時の映像記録に使うならば,記録した映像が「正しいこと」を保証しなければならないためだ。実際には,映像情報の改ざんを防ぐことは難しく,「正しいこと」を保証し難い。

 加えて,自動車メーカーとしては,事故後の対応を想定した商品を販売することに抵抗感もある。

 そこでホンダは,ドライブ・レコーダを「事故時の映像記録」を主な目的として使う装置とせず,運転時の映像を常に記録する装置があることで「運転者が安全運転を心がける」(同社の説明員)という「予防安全」を目的とすることで商品化した。

 ドライブ・レコーダは富士通テン製である。専用スイッチを押した時や前後加速度が0.45Gを超えた時点をトリガとして前12秒間と後8秒間の映像を記録する。カメラの撮像素子は画素数で約27万のCCD。視野角は水平方向で約135度,垂直方向で約105度である。

 記録媒体としては耐熱性能を自動車向けの基準としたフラッシュ・メモリと記録容量512MバイトのSDメモリ・カードを使う。映像はいったんフラッシュ・メモリに格納しておき,トリガを認識した前後の映像をSDメモリ・カードに転送する。記録媒体の耐熱性能は-40度~85度である。ただし,こうした自動車向けのSDメモリ・カードでなくとも,映像を記録することは可能である。

 販売価格は4万9350円である。車両搭載用のアタッチメントは5250円,専用スイッチは2100円とする。

この記事を英語で読む

この記事を中国語で読む