米Qualcomm Inc.は2007年12月17日,携帯機器向けの雑音低減技術を手掛ける米SoftMax Inc.を買収したと発表した(発表資料)。Qualcomm社は,自社製品にSoftMax社の技術を統合することで,携帯機器向けのオーディオ技術や音声処理技術の強化を図る。携帯電話機やBluetooth対応のヘッドセット,VoIP機能搭載電話機,ノート・パソコンといった機器向けの品揃えを拡充する考え。

 SoftMax社は,複数のマイクを使って雑音抑制や残響を相殺する技術などを提供する企業。同社の信号分離や残響の相殺,信号処理のための音声アルゴリズムを使うことによって,無線機器上で話者の声を周りの雑音から分離し,音質の向上が図れるという。このほか,音声処理の消費電力を低減したり,実装を簡潔にしたり,処理に必要なメモリ容量を抑えたりすることも可能になるとする。

 Qualcomm社は,「SoftMax社の買収によって,高水準の音質を提供することが可能になり,当社の顧客は市場で競合メーカーとの差別化を図ることができる」としている。