米国際貿易委員会(International Trade Commission:ITC)の判事は,米Qualcomm Inc.が「フィンランドNokia Corp.の携帯電話機がQualcomm社の保有する特許を侵害している」と訴えていた件で,Nokia社の携帯電話機はQualcomm社の特許を侵害していないとの仮決定を下した(発表資料)。Nokia社が2007年12月12日に明らかにしたもの。Qualcomm社は,Nokia社のGSM/GPRS/EDGE方式のみに対応する携帯電話機が,Qualcomm社の特許を侵害していると主張していた。同判事は,Qualcomm社が特許侵害を主張していた特許3件について,Nokia社の侵害は認められないと判断。加えて,いわゆる「473」特許は無効であるとの裁定を下した。最終的な裁定は2008年4月14日に下される予定。

 今回の訴えは,2006年6月9日にQualcomm社が提訴していたもの。Qualcomm社は訴状の中で,同社の保有する特許6件をNokia社が侵害していると訴えていた。しかし,2007年9月10日に始まった聴聞会の前に,Qualcomm社は6件のうち3件の特許に関する訴えを自発的に取り下げた。残りの特許3件は,Qualcomm社がCDMA技術を開発した際に発明したもので,GSM方式の標準に不可欠なものとQualcomm社は主張していた。

 なお,Qualcomm社はITCの規則に従い,今回の仮決定の再検討を請求するとしている。

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