米iSuppli Corp.によれば,液晶テレビの世界出荷台数は2007年第4四半期に四半期として過去最高の2510万台に達する見通しという(発表資料)。ただし,2008年第1四半期の出荷台数は直前期より減少して1950万台となる見込みで,2005年以降続いてきた市場の拡大は減速するとみる。減速の要因は,季節的な変動という。その後,2008年第2四半期には2190万台まで回復し,2008年第3四半期には2007年第3四半期以上の出荷台数になるとする。

 iSuppli社が予測する2007~2008年の間における液晶テレビ出荷台数の四半期ベースの平均成長率は11.5%。2005~2006年にかけての平均成長率22.7%と比べると,出荷台数の成長は鈍化すると分析する。年間の出荷台数で見ると,2006年の出荷台数は4140万台。これが,2007年には7570万台,2008年には9850万台,2011年には1億6530万台に達すると予測する。2006~2011年における年間平均成長率は31.9%。世界全体の売上高については,2006年に478億米ドルだったが,2001年には1162億米ドルに達するとみる。2006~2011年における売上高の年間平均成長率は19.4%である。

世界における液晶テレビの出荷台数と売上高の予測
世界における液晶テレビの出荷台数と売上高の予測 (画像のクリックで拡大)

2011年のPDPテレビの売上高は2006年比で減少

 2007年第3四半期のPDPテレビの出荷台数は290万台。2四半期連続して減少した後,増加に転じた。前年同期の出荷台数は250万台,直前期の出荷台数は230万台だった。中東およびアフリカ地域の成長が貢献したという。ただし,出荷台数の成長は,液晶テレビと同様に鈍化傾向という。2006年のPDPテレビの出荷台数は930万台。2011年の出荷台数は1930万台と見込むが,この間の年間平均成長率は15.8%である。金額ベースで見ると,2006年の売上高は159億米ドルで,2011年には140億米ドルまで減少するとみる。この減少の要因は,平均販売価格の大幅な下落とするが,この平均販売価格の下落によって,PDPテレビは液晶テレビに対する競争力を保っていると説明する。

《訂正とお詫び》
記事掲載当初,第3段落でPDPテレビの売上高が「2011年には140万米ドルまで減少するとみる」としていましたが,140万米ドルではなく140億米ドルの間違いでした。お詫びして訂正します。記事本文は既に訂正済みです。