米DisplaySearch社の調査によれば,2007年第3四半期に出荷されたノート・パソコン2900万台のうちの89%が,台湾のOEM(original equipment manufacturer)メーカーによって製造されたという(発表資料)。台湾のOEMメーカーの生産台数がノート・パソコン市場全体に占めた割合としては,過去最高となった。この割合は2006年第4四半期には87%,2007年第1四半期には80%,2007年第2四半期には85%だった。現在,米Hewlett-Packard Co.(HP社)や米Dell Inc.,米Apple Inc.,台湾Acer Inc.といったブランドの多くは,自社ブランドの中心的なノート・パソコンの組み立てを下請けメーカーに100%外注しており,東芝やソニー,富士通といったいくつかのブランドが自社内での組み立てを行っている,とDisplaySearch社は説明する。

 2007年第3四半期におけるノート・パソコンのOEM生産の出荷台数シェアを見ると,首位は直前期に続いて台湾Quanta Computer Inc.。対直前期比2ポイント減の34%だった。Quanta Computer社の主な顧客はHP社やDell社,Acer社,Apple社である。2位は台湾Compal Electronics, Inc.で同3ポイント減の24%。同社の主要な顧客は,Dell社やHP社,東芝,Acer社など。3位は台湾Wistron Corp.の13%で,直前期からシェアを1ポイント増加させた。Wistron社の主要顧客はHP社やAcer社,中国Lenovo社グループである。以下,台湾Inventec Appliance Corp.の9%,台湾ASUSTeK Computer, Inc.の8%と続く。

ノート・パソコンのOEM生産の出荷台数シェア
ノート・パソコンのOEM生産の出荷台数シェア (画像のクリックで拡大)

 2007年第3四半期に出荷されたノート・パソコン向け液晶パネルは3190万枚。枚数ベースのメーカー別シェアは,首位が韓国LG.Philips LCD Co.,Ltd.。2位以下のメーカーは順に,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,台湾AU Optronics Corp.(AUO),台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.(CMO),台湾Chunghwa Picture Tubes, Ltd.(CPT),東芝松下ディスプレイテクノロジー(TMD),シャープである。LG.Philips LCD社の供給先上位5社は,HP社,Dell社,Lenovo社,東芝,Apple社で,この5社でLG.Philips LCD社の出荷枚数全体の68%を占める。Samsung Electronics社の供給先上位5社が同社の出荷枚数に占める割合は73%で,AUOでは78%だった。

ノート・パソコン向け液晶パネルのメーカー別出荷枚数の順位
ノート・パソコン向け液晶パネルのメーカー別出荷枚数の順位 (画像のクリックで拡大)

この記事を中国語で読む