【IDW】凸版印刷とソニー,“オール印刷”有機TFT基板で10.5型VGAのフレキシブル電子ペーパーを駆動
“オール印刷プロセス”による有機TFT基板で,10.5型と大面積のフレキシブル電子ペーパーを駆動することに,凸版印刷とソニーのグループが成功した。12月5日〜7日開催の「IDW(International Display Workshops)」で,その成果について同グループが発表した。今回駆動したのは,10.5型VGAのマイクロカプセル型電気泳動ディスプレイである。導電層や有機半導体層を形成するために,新たな印刷法を開発している。
10.5型VGAクラスの有機TFTアレイを印刷法で作るには,これまで大きく二つの課題があった。第1に,これだけの精細度に対応する短チャネルのTFTを作ることが困難だった。既存のスクリーン印刷法では20μm以下の微細加工が難しく,一方,高精細のインクジェット法はスループットが遅いうえに,大面積に対応できていない。第2に,ディスプレイを駆動するのに十分な高移動度,高いオン・オフ比,低いしきい電圧の三つを同時に実現することが難しかった。
今回,凸版印刷とソニーのグループは,導電層の形成工程向けに新たな印刷法を開発することで,高精細ディスプレイに対応できる短チャネルTFTの作製に成功した。導電層(ゲート,蓄積容量,ソース・ドレイン)の形成には,オフセット印刷をベースにした新たな高精細印刷技術を開発した。これにより,5μmの線幅・線間隔に対応できるようになった。また,実用的なスループットと,既存の印刷法に匹敵する大面積対応も同時に実現している。導電層材料には,Agのナノパーティクルを採用した。
さらに同グループは,有機半導体の溶液化プロセスやインクジェット・プロセスを最適化することで,ディスプレイの駆動に十分なTFT特性を実現した。移動度は0.05cm2/V・s,オン・オフ比は10の6乗,しきい電圧は6Vである。有機半導体材料には,溶液かが可能なTIPS-ペンタセンを採用した。
今回のIDWの発表で同グループは,口頭発表の中で,米E Ink Corp.の電気泳動フィルムを駆動させている様子を,写真で示した。












