ペルーの教育省は,非営利団体の米One Laptop per Child(OLPC)と低価格ノート・パソコン「XO laptop」(Tech-On!の関連記事1同2)を購入する契約を締結した。OLPCは,発展途上国の教育用途に向けた低価格ノート・パソコンの開発を手掛ける。今回の契約では初期購入分が4万台。追加分として21万台を注文するオプションがつく。

 初期購入分の4万台は,ペルー国内の遠隔地および地方にある1学級しかないような小さな小学校に配布する。すぐに配布を開始し,2008年2月には完了する予定。追加分の21万台は1年程度をかけて,すべての貧困地域に配布する。

 加えてペルー議会は,ペルーのTumbes地域が独立してOLPCの活動に参加することを認めた。Tumbes地域は,既にOLPCとの活動を始めており,2万2000人の小学校の生徒にXO laptopを配布することを計画している。

 ペルーは2007年5月以降,アンデス山脈にある遠隔農村地域Arahuayの学校60校において,XO laptopの評価を行ってきた。OLPCは,この取り組みの最初の1週間で明確な成果が現れたという。

 UNICEFによれば,ペルーの人口2800万人のうち380万人は極端な貧困状態にあり,そのうち210万人は子供である。これらの子供のうちの多くは,山中の遠隔地や地方に住んでおり,現代的な教育体制を受けられずに学校に通っている。