図1 Ethernetコネクタは,下側に加えて上側からも接地を取っている
図1 Ethernetコネクタは,下側に加えて上側からも接地を取っている
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図2 HDMIコネクタとUSBコネクタはDIPタイプの実装であり,Ethernetコネクタは表面実装タイプである
図2 HDMIコネクタとUSBコネクタはDIPタイプの実装であり,Ethernetコネクタは表面実装タイプである
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 ソニーの有機ELテレビ「XEL-1」のメイン基板に実装する外部入力端子は,インターネット接続用のEthernetコネクタと,DVDプレーヤーなどと接続するためのHDMIコネクタ,デジタル・カメラなどと接続するためのUSBコネクタのみである。テレビの入力端子としては少なく,小型化を実現するために必要最低限の端子のみを搭載したという印象を受ける。

 コネクタの接続方法には興味深いところがあった。まず,Ethernetコネクタは,下側に加えて上側からも接地を取っている(図1)。通常は下からだけで接地を取るため,今回は下側だけだと接地が不十分だった可能性がある。

 HDMIコネクタとUSBコネクタはDIP(端子をプリント基板に差し込む)タイプの実装であるのに対し,Ethernetコネクタは表面実装(SMD)タイプである(図2)。SMDタイプを使う場合には,上側から端子を支える構造を採ることが多い。端子の抜き差しなどをした場合に,機械的な応力が加わるので補強する必要があるためだ。今回,Ethernetコネクタは上部から補強されていない。Ethernetコネクタの接続強度が十二分に確保されていることを信じたい。

 日経エレクトロニクスは2007年12月17日号に,分解などにより有機ELテレビを詳細に分析した特集記事を掲載する予定です。

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