ソニーの有機ELテレビ「XEL-1」の分解もいよいよ終盤に差し掛かった。日経エレクトロニクス分解班は台座部の下側筐体に収めてあるメイン基板を取り外して,観察してみることにした(図1,2)。
メイン基板表側に張ってある放熱シートを取り外すと,画像処理用や電源回路などの「黒い石」が隙間なく実装してあった。ここまで隙間なく部品が実装されているのを見ると,メイン基板の上部に配置した放熱ユニットが大掛かりだったのは納得できる(Tech-On!の関連記事)。
メイン基板表側には二つの大きなLSIが実装されている。NECエレクトロニクスの「D61162AF1」とソニーの「CXD9903GG」だ。D61162AF1は米Dolby Laboratories, Inc.のロゴが記載されている。現行の地上デジタル放送で利用されているMPEG-2データの復号化や音声データの処理回路機能を集積するLSIと考えられる。CXD9903GGは,D61162AF1や表示部への信号伝送用のコネクタ,HDMIコネクタとつながっている。入力されたデータの画像処理機能を搭載したLSIだろう。
上側筐体部分のプリント基板にB-CASカード用コネクタを実装
台座部の上側筐体部分のプリント基板に目を向けてみる。プリント基板を取り外すと,裏側にB-CASカード用コネクタ実装してあった(図3)。厚さは約3.5mmである(図4)。一般的なB-CASカード用コネクタと比べて約半分の厚さしかない。
日経エレクトロニクスは2007年12月17日号に,分解などにより有機ELテレビを詳細に分析した特集記事を掲載する予定です。
有機ELテレビ分解 Part4(約4分41秒の動画)
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