ソニーの有機ELテレビ「XEL-1」の表示部とチューナー部の分離に成功した日経エレクトロニクス分解班(Tech-On!の関連記事)。金属板や表側のベゼルなどを取り外し,有機ELパネルを詳細に見てみた。
まずアームと接続していた金属板を取り外すと,放熱シートが7枚並んでいた(図1,図2)。放熱材を1枚ずつ取り除くと,その下には有機EL駆動用のドライバICがあった(図3)。有機ELパネルのドライバICは発熱により高温になる可能性があるため,放熱シートを金属板と接触させることで熱対策を図っているとみられる。
続いて表側のベゼルを取り外して,有機ELパネルを手に取ってみる(図1)。液晶パネルと異なりバックライトなどの部品は存在しないため,剛性は低い可能性がある。しかし実際に手にとって見ると,想像以上に剛性は高い。回路基板の片側のFPCを取り外してみるとその下には金属板がもう一枚あった(図5)。有機ELパネル上側の最薄部の構成はガラス基板,ベゼル,FPCと最低限の部品に抑えているが,下側部分に金属板や回路基板を備えることで,強度を高めているようだ。
表示部の分解は終わった。続いて,テレビ下部の分解に取り掛かる…。
日経エレクトロニクスは2007年12月17日号に,分解などにより有機ELテレビを詳細に分析した特集記事を掲載する予定です。
有機ELテレビ分解 Part2(約4分16秒の動画)
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