Bluetoothの標準化団体であるBluetooth SIGは,無線LAN規格「IEEE802.11」を物理層に使ってデータを伝送する仕様の検討を開始した。2007年11月6日から横浜で開催したBluetoothの開発者向け会議で明らかにした(Tech-On!の関連記事)。

 Bluetooth SIGでは現在,データ伝送速度の高速化に向け,WiMedia規格に準拠したUWB技術を採用する方向で検討を進めている(Tech-On!の関連記事)。今回の「802.11」の動きは,これとは別の取り組みになる。UWB以外の物理層も用意することで,より適用範囲を広げる狙いとみられる。また「国ごとの周波数規制などに市場が左右されやすいUWBでなく,それ以外の手法への期待があるようだ」(ある関係者)という。例えば次世代高速無線LAN規格である「IEEE802.11n」を使った場合,240Mビット/秒といった高速データ通信を実現できる可能性もある。

 ただし現在までのところ策定スケジュールなどは決まっていない。「まだ検討段階であり,いつ正式なワーキング・グループになるかも決まっていない」(Bluetooth SIG Marketing DirectorのEric Schneider氏)としている。

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