NTT持ち株会社の代表取締役社長 三浦 惺氏
NTT持ち株会社の代表取締役社長 三浦 惺氏
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NTTの光アクセス回線サービスの契約数の実績と予測
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 NTTは2007年11月9日,光ファイバを利用したアクセス回線の2010年度末での契約数の目標を2000万回線にすると正式に発表した。NTTグループの2008年3月期中間決算(2007年4~9月)報告の場で明らかにした。2004年11月に発表した同社の中期経営計画以来,ずっと掲げてきた「3000万」の看板をついにおろした格好だ。

 NTT(持ち株会社)代表取締役社長の三浦惺氏はこの大幅下方修正について「3000万という数字自体,予測を積み上げたものではなく,どれだけ普及するかよく分からない中でとりあえず電話の6000万の半分を目標にしようと挙げた数字だった」と,真剣な目標値ではなかったと釈明した。一方,今回の2000万は,今の普及の伸びをそのまま延長すると得られる数字である。

 ただし「光回線の契約数の伸びはこの1年ほどで鈍ってきている。主要な需要は既に満たしており今の伸び率の維持も無理だという批判もある」(三浦氏)として,下方修正した数字も容易には達成できない恐れを認めた。それでも今後は「上位レイヤーの新しいキラー・コンテンツを増やす」(同氏)と,サービスで勝負する形で目標達成を図る姿勢を示した。

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