NECエレクトロニクスは,2007年度中間期(2007年4月~9月)の業績予想を上方修正した(発表資料)。売上高は前回予想を150億円上回る3500億円(前年同期比2.0%増),営業損益は50億円の赤字予想から一転,18億円の黒字(前年同期からは87億円の改善)を見込む。

 修正の理由は主に,民生機器向け半導体の好調,円安効果,固定費削減の3つだ。任天堂のゲーム機「Wii」向けの画像処理LSIの販売増が同社の予想を上回ったという。為替も当初予測の1米ドル=115円に対して,実際には120円程度で推移した。

 通期(2007年4月~2008年3月)の業績については,当初の予測を据え置いた。売上高は6900億円(前年度比0.3%減),営業利益は0円(286億円の改善),純損失が150億円(265億円の改善)である。修正しない理由を同社は,米国サブプライム・ローン問題や原油価格の高騰など,景気動向が不透明さを増す中で特に2008年1月~3月期の半導体市場動向の見極めには慎重を期す必要があるためと説明する。