京セラは2007年度中間期(2007年4~9月)の連結決算を発表した(PDFの発表資料)。売上高は対前年同期比3.4%増の6365億6000万円,営業利益は同7.4%増の678億2300万円,純利益は同5.4%減の506億2000万円だった。プリンターなどを手掛ける情報機器関連事業が大きく伸びた。

 部門別に見ると,情報機器関連事業と通信機器関連事業を含む機器事業の売上高は,対前年同期比3.7%増の2508億1600万円。事業利益は同32.1%増の191億1600万円だった。携帯電話機やPHSの基地局および端末を扱う通信機器関連事業が赤字を減らしたことと,情報機器関連事業の増益が,機器事業の増益に貢献した。情報機器関連事業の売上高は対前年同期比9.9%増の1369億900万円,事業利益は同24.1%増の192億1900万円。欧州を中心にプリンターやデジタル複合機の販売が伸びた。通信機器関連事業は,売上高が前年同期比2.8%減の1139億700万円。事業損益は,前年同期の10億1600万円の赤字から赤字幅を減らしたものの,1億300万円の損失を計上した。

 部品事業は対前年同期比4.6%増の3331億3600万円,事業利益が同1.7%減の489億4100万円だった。伸びが大きいのはファインセラミック応用品関連事業。部品事業の中で,唯一前年同期から事業利益を増加させた。売上高は対前年同期比8.7%増の697億4300万円,事業利益は同49.8%増の134億3400万円である。ソーラー・エネルギー事業が好調に推移したという。このほか,薄型テレビやゲーム機向けのセラミック・コンデンサや,携帯電話機向けの水晶部品,携帯電話の基地局用誘導体セラミック部品やLED用サファイア基板などの売り上げが伸びた。しかし,減価償却費などの増加などが影響し,部品事業全体では減益となった。

 地域別に見ると,欧州の伸びが大きい。欧州の売上高は,対前年同期比15.5%増の1126億600万円。次いで伸びが大きいのはアジア地域で,売上高は同10.7%増の1185億9400万円だった。国内の売上高は同2.1%増の2418億1100万円。米国の売上高は前年同期より2.7%減少し,1267億300万円にとどまった。

 2007年度通期(2007年4月~2008年3月)の業績予想については,前回予想から変更せず,売上高が1兆3300億円,営業利益が1510億円,純利益が1030億円としている。

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