松下電池工業は,火災発生のため生産停止中だった同社の守口本社でのLiイオン2次電池の生産を,2007年11月1日から一部再開する(ホームページ)。

 松下電池工業は2007年9月30日に,守口本社構内の工場から火災が発生したため,Liイオン2次電池の生産を停止していた(Tech-On!の関連記事)。その後消防などによる現場検証が続いていた。火災の原因究明は現在も継続中だが,「現場検証はひとまず終了したため,少しずつではあるが生産を再開する」(松下電器産業 広報部)という。当初の生産規模などは明らかにしていない。製造設備の状況を確認しながらの生産再開のため,フル生産体制に復帰できる時期については未定としている。

 松下電器産業によれば,工場の3階に設置していた円筒形Liイオン2次電池の充放電機が焼失したほか,同工場にあった角形Liイオン2次電池の製造設備も,火災による熱や消火にともなう冠水の影響を受けたという。火災によって消失した資産(Liイオン2次電池の在庫分や製造装置など)は,約20億円と推定している。生産停止の影響による損失金額については,現在精査中である。同社は今後,防火管理体制を強化していく方針だ。