IPTVの伝送品質評価に向けた計測ソフトウエアを搭載したアジレント・テクノロジーの「Agilent フレームスコープ・プロ」
IPTVの伝送品質評価に向けた計測ソフトウエアを搭載したアジレント・テクノロジーの「Agilent フレームスコープ・プロ」
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 インターネットを介した動画配信サービスであるいわゆる「IPTV」の伝送品質を加入者側で評価するための計測ソフトウエアをアジレント・テクノロジーが発売した(ニュース・リリース)。同社製のEthernetの障害解析用携帯型計測器「Agilent フレームスコープ・プロ」上で使用する。Ethernetに接続する加入者側の端末で映像や音声に不具合が発生する前に,伝送品質の異常を見つけ出すために利用する。

 動画配信サービスを利用する加入者側において体感する伝送品質を保証するために,ネットワークの状態や伝送品質の評価が重要になっている。実際に動画や音声に異常が生じる前に,伝送している動画配信サービスにおいて重要なパラメータを使ってデータの品質やサービスのトランザクションを解析し,不具合を発見できるようにする必要がある。アジレントが今回発売したソフトウエアでは,加入者側のゲートウエイに接続して,同期および継続性の欠落,伝送エラーなどを発見する。

 伝送品質を評価するために計測するパラメータはパケット数,パケット損失比,パケット・ジッタなど。「Digital Video Broadcasting(DVB)」の計測ガイドラインであるETSI TR 101 290やVideo over IPの品質指標である「Media Delivery Index(MDI)」を規定するRFC4445にも対応している。計測したパラメータの中から,あらかじめ定めた品質基準の値に近い場合や基準を下回った部分をハイライト表示する。Agilentフレームスコープ・プロに内蔵している遠隔制御機能を使って,現場の技術者の解析や不具合の改善作業を離れた場所から支援することもできる。価格は22万5380円。