KDDIは2007年12月,auブランドの携帯電話機向けに,ウィジェット技術を使った情報提供サービス「au one ガジェット」を開始する。KDDIやコンテンツ・パートナーが提供するウィジェットを携帯電話機にダウンロードすると,待ち受け画面上でウィジェットが動作し,インターネット上の最新情報を表示する。サービス開始当初は,KDDIが2007年10月16日に発表した秋冬モデルのau携帯電話機のうち,「W56T」(東芝),「W54S」(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ),「W54SA」(三洋電機)の3機種がこのサービスに対応する。これらの機種は,ノルウェーのOpera Software社が提供する,ウィジェットを動作させるためのソフトウエアを搭載する。

 2007年12月のサービス開始時点で提供予定の「au one ガジェット」は約20種類。KDDIが提供するメールやブログ,SNS,鉄道乗り換え案内などに関するウィジェットに加え,ウォルト・ディスニー・ジャパンやサンリオ,講談社,集英社などがウィジェットを提供する。ウィジェットのメモリ占有容量は1個当たり500Kバイト以下で,データ・フォルダの空き容量があれば複数を待ち受け画面に常駐できる。
 
 利用料については,KDDIが提供するウィジェットは無料だが,他社が提供するものは月額で100~200円が課金される。そのほか,通信を行って情報を更新するウィジェットについては,KDDIが提供するものはパケット通信料金がかからないが,他社が提供するものに対してはパケット通信料金が課されるという。ウィジェットが表示する情報の更新頻度は1~2時間に一回。ユーザーの操作なしに自動的に最新情報に更新される。

 KDDIやコンテンツ・パートナーが提供するウィジェットは,セキュリティーを確保するためにKDDIの審査を通過する必要がある。パソコン向けのウィジェットのように,一般の開発者が作成したウィジェットが動作するようなオープンな利用環境は想定していないという。

この記事を英語で読む