発表会場には,NTTドコモ代表取締役社長の中村維夫氏をはじめ,各社が顔を揃えた
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エリア展開に関する計画を説明した
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 アッカ・ネットワークスとNTTドコモを中心とする企業グループは,モバイルWiMAXによる広帯域移動無線アクセスシステム(BWA)事業の展開に向けて,総務省に2.5GHz帯の免許申請を行った。

 パートナー企業には,東京放送(TBS)や,三井物産,京浜急行電鉄,NECビックローブなどのほか,JPモルガン証券なども加わった。総務省は年内にも,事業免許の付与先を決定する方針である。

 実際の事業会社はアッカ・ネットワークスの子会社であるアッカ・ワイヤレスになる(Tech-On!の関連記事) 。同社は2007年10月11日に,共同事業パートナーとともに記者発表会を開催し,同グループが想定するモバイルWiMAXサービスの事業概要を説明した。

 それによれば,サービス開始は2009年3月からで,料金は定額制になる。加入者数の見込みは,2009年で25万件,そして2013年には500万件を見込む。売上高に関しては,2009年までに60億円を,そして2013年には1500億円まで高まると想定しており,2012年には単年度黒字化を達成できると踏んでいる。累計の設備投資額は,2015年までに2000億円を予定している。

 基地局の展開に関しては,まず2009年末までに首都圏で16号線内を,さらに大阪市,京都市,名古屋市をサービス・エリアにする。2010年には関西,関東,中部の各主要都市を,さらに札幌,仙台,静岡,福岡にエリアを広げる。端末に関しては,当初はアッカ・ワイヤレスの提供するカード型端末が中心となる。その後,ノート・パソコンやPDAなど組み込み機器が続々と登場し,2011年には車載機器にも波及するとみている。

 アッカ・ワイヤレスは免許取得時に合計300億円の増資を行う予定。その際の16社の出資金額(出資比率)は以下のとおり。アッカ・ネットワークスが140億円(46.7%),NTTドコモが76億円(25.3%),アイテック阪急阪神が5億円(1.70%),京浜急行電鉄が5億円(1.70%),朝日ネットが5億円(1.70%),NECビッグローブ,ソネットエンタテインメント,ニフティ,フリービットの4社はそれぞれ0.5億円(0.20%),YRP事業開発研究所が0.1億円,JPモルガン証券が24億円(8.00%),Ignite Groupが11.9億円(4.00%),DCMが10億円(3.30%)である。

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