Virtual Worlds Conference and Expo舞台に立ったAnthony Zuiker氏
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CSI: NY Virtual Experience予告編の様子
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 「テレビは,オンライン・サービスと組まないとこのままで死んでしまう」。
米CBS Corp.の人気番組「CSI: Crime Scene Investigation(CSI)」のクリエイターであるAnthony Zuiker氏は,米Linden Research, Inc.の仮想ゲーム「Second Life」
の中に「CSI: NY Virtual Experience」と呼ばれる仮想世界を作るに至った理由をこう述べた。米サンノゼ市で10月10日~10月11日に開催中の仮想ゲーム関連イベント「Virtual Worlds Conference and Expo」の基調講演で同氏が明らかにした。

 また,仮想ゲームの開発を手掛けている米The Electric Sheep Companyは,Second Lifeのコンテンツ向けの新しいクライアント・ソフトウエア「OnRez」を発表した(発表資料)。CSI: NY Virtual Experienceが,このソフトウエアを最初に利用するコンテンツとなる。

 具体的には,2007年10月24日に放送予定のCSIに関連した番組「CSI: New York(CSI:NY)」で,番組内に登場する殺人者はSecond Lifeの仮想空間に逃げる設定にする。CSI:NYの視聴者は,OnRezのソフトウエアをパソコンにダウンロードして,CSI: NY Virtual Experienceでその殺人者を追いかける。視聴者はCSI:NYのSecond Life内のゲームで,仮想のニューヨーク市の舞台で,殺人者が残した手係りを探すことなどができる。CBS社では,2008年2月6日にこの番組の後編を放送する予定。その後は,「ある有名なロック・スター」のコンサートなどの催し物をCSI: NY Virtual Experienceで楽しめるという。

 Zuiker氏は,OnRezを採用する目的について,これまでのSecond Lifeより,一般のユーザーが簡単に楽しめるようにした説明する。「Second Lifeのソフトウエアは,ダウンロードに30分ぐらい時間が掛かる。しかし,この新しいソフトウエアは5分~9分間でダウンロードできる」(同氏)。Electric Sheep社によると,OnRezは現在よりユーザーが簡単にSecond Lifeのコンテンツを操作できるうえ,オンライン・ショッピングや仮想通貨を購入できるなどの機能を搭載しているという。

【訂正】
記事掲載当初,「CSI: Crime Scene Investigation(CSI)」の番組が米NBC Universal, Inc.のものであると記述しておりましたが,米CBS Corp.の誤りでした。お詫びして訂正いたします。