【TMS】日産、4方向に走れる「ピボ2(PIVO 2)」を公開
日産自動車は5日、第40回東京モーターショー(一般公開日:2007年10月27日〜11月11日)の出展車両の1つであるコンセプトカー「ピボ2(PIVO 2)」を同社本社で公開した。
前回のモーターショーに出展した「ピボ」は、キャビンの部分が主シャシーに対して回転するため、後退しなくても自由に往復できた。「ピボ2」はこの機能を残した上、前後だけでなく左右にも動ける「メタモシステム」を採用した。
主シャーシからは車輪を支えるアームが4方向に伸びている。アームの軸を中心に回転し、主シャーシから前後に伸びる状態にも左右に伸びた状態にもできる。アーム軸の先端には車輪の向きを変えるキングピンがあり、自由に向きを変えられる。アームの軸、キングピンはともに垂直で、キャスターもトーインもゼロ。ドライブシャフトのないインホイールモータの特徴を生かした。
縦列駐車する場合、駐車する場所の真横で止まって、まず、キャビンを90度回して歩道に向ける。次に車輪の方向を90度変え、真横に移動して駐車位置まで移動する。ドアは「イセッタ」のように前についているから、これで歩道に降りられる。
モータはアキシャルギャップ型。出力軸に永久磁石のディスクを2枚並べ、その間に固定子コイルが入る。「ピボ2」に積んだものは15kW、4個で60kWと小型だが、直径280mmの試作機では528N・mというトルクを発生した。これは排気量4.5LのV型8気筒エンジンに相当する数字だ。
磁力を無駄なく使うためにはコイルと磁石が正対しているのが理想であることは分かっていた。しかし、それではコギングが激しいし、起動するときに右回転するのか左回転するのか確定しないため、実用にはならなかった。現在のモータの主流はコイル3個に対して磁石2極、またはその倍数の組み合わせだ。これは実用上は使いやすいのだが、磁力を無駄なく使うという意味で最悪の組み合わせでもある。
3Dモータではコイルを18個、磁石を20極とした。これで磁力を無駄なく使うための“理想”に近づけた。コイルは2個ずつ同じ位相で使うため9相分のインバータが必要になる。正方向、逆方向それぞれに必要だから都合インバータ素子は18相分必要だ。試作機では、薄型モータに沿うように設置した円板に18個のインバータ素子を実装し、長い配線を使わずにコイルに電力を供給する。
リチウムイオン電池はスピネル構造のマンガンを電極材に使うタイプ。10〜20分間急速充電ですれば、120km以上航続できる。
また、ドライバーの気分がよいときには事故を起こしにくいという研究結果を基に、表情や会話からドライバーの状態を推定して話しかける「ロボティック・エージェント」を採用し、安全で楽しい運転を実現した。













