TDKは2007年10月2日から開催されているCEATEC JAPAN 2007において,3.2型と2.2型のパッシブ・マトリクス型で,26万色表示の有機ELパネルを出展した(図1,図2)。携帯電話機のメイン画面などのモバイル機器に向ける。
画素数は,3.2型が220×352画素,2.2型が220×176画素である。ともにパネル表面輝度は200cd/m2。画素ピッチは0.198mm,パネルの厚さは1.0mm。カラー表示のためにカラー・フィルタを用いているとするが,使用した有機EL材料やパネルの作製方法などに関しては「回答できない」(TDK)という。
現在,パネル・メーカー各社がアクティブ・マトリクス型のカラー有機ELパネルの開発を進めている。「テレビ向けのような大型パネルでは,アクティブ・マトリクス型の有機ELが適している。ただし,モバイル機器向けではパッシブ・マトリクス型有機ELパネルはコスト面で有利」(TDK)という。2008年中の量産化を目指しており,「現在の液晶パネルと同程度の価格を目指す」(同社)。