日本ビクターとケンウッドは2007年10月1日,オーディオやカー・エレクトロニクスの要素技術を開発する合弁会社「J&Kテクノロジーズ」を設立した。ビクターとケンウッドは2007年7月24日に両社の経営を統合することで基本合意しており,10月1日をメドに協業を始めるとしていた(Tech-On!関連記事1同2同3)。

 新会社の出資金は,資本金と資本準備金が2億4500万円ずつで合計4億9000万円。ビクターとケンウッドはこれを50%ずつ負担する。開発要員は親会社との兼務者も含めて設立当初で約130人,内訳はビクターとケンウッドの従業員がほぼ1/2ずつだ。本店は東京都港区新橋のビクタービル内に置くが,実際の開発はテーマごとに最適な場所で行うとする。役員も代表取締役と取締役を1人ずつ両社から出しており,両社対等の体制を採る。

 当面の開発テーマは(1)カーナビの基本機能をつかさどるソフトウエア部分,(2)車載用AV機器のプラットフォーム,(3)車載用/家庭用のオーディオ機器のプラットフォームの3つ。カーナビ分野では,市販向け/OEM向けを合わせて両社合計で年間100万台の出荷を目標に据える。

相互製造委託もスタート

 両社はこの新会社のほかに,相互に製造を委託すること,部品調達やITインフラなどの合理化・共同開発,知的財産権の相互利用を進めていく。製造委託は,ケンウッドからビクターへ車載機器,オーディオ,デバイスの一部を委託し,ビクターからケンウッドへは車載機器の一部を委託する。

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