松下電器産業は,同社が開発した高速電力線通信方式「HD-PLC」の普及促進に向けた業界団体「HD-PLCアライアンス」を設立した。

 パナソニック コミュニケーションズや松下電工のほか,国内周辺機器メーカーが参加している。電力線通信の規格にはこのほか,シャープや米Intel Corp.などが加盟するHomePlug Powerline Allianceが策定する「HomePlug」や,スペインのDS2社が推進する伝送規格などがある。松下電器産業は,周辺機器メーカーなど賛同企業を増やすことで,HD-PLCを家庭の電力線通信の業界標準方式とすることを目指す。

 HD-PLCは,伝送方式にWavelet OFDMを使う手法。最大データ伝送速度は190Mビット/秒(実効的には80Mビット/秒)を確保する。パナソニック コミュニケーションズは,家庭向けのアダプタを手掛けるほか,組み込み向けモジュールも提供している。

 HD-PLCアライアンスは,2007年10月2~6日に開催される「CEATEC JAPAN 2007」において,対応する製品や試作機を出展する予定。PLCアダプターやPLCルーターなどが登場するもようだ。このほか,HD-PLCの小型送受信モジュールを組み込んだデジタル・テレビやメディア・プレーヤーを試作しており,これらも登場する見込みである。

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