アマダ,3軸ともリニアモータを採用し加工時間半減したレーザ加工機を開発 【訂正あり】
アマダは,レーザ加工機の新製品「LC-3015F1NT」を開発した。トーチの駆動にはX,Y,Zの3軸すべてにリニアモータを採用し,位置決め精度を±0.01mmを実現した。レーザ発振器にはファナック製の「AF4000i-B」を採用。従来の量産品の64倍の応答速度(応答時間は125μs)を持つ新開発のNCを搭載した。リニアモータは,摩耗がない上に位置情報を正確にフィードバックできるため,位置決め精度が高いという利点がある。これと新開発のNCの組み合わせにより,高速・高精度の加工を実現している。
発振器の出力は4kWで,最大で3070×1550×25mmのワークを加工できる(25mmは10インチレンズを使用)。早送り速度と最大加工速度はそれぞれ,120m/minと60m/min。同社で厚さ0.8mmのSPCC材を加工したところ,従来の同社製加工機に比べ加工時間を47%削減できたという。加工時間の短縮に伴って電気代やガス代などのランニングコストも56%節減できた。
また,レーザを導く経路に曲率を任意に変えられる2枚の反射ミラーを採用し,ビーム径を加工材質や板厚に応じて最適に制御できるようにした。これにより,7.5インチレンズ1種類で0.8mmの薄板から19mmの厚板までを,レンズ交換をすることなく切断できるようになった。従来は,薄板の切断には5インチ,厚板には7.5インチのレンズを使うのが一般的で,板厚によってレンズ交換が必要だった。
トーチ上部に「監視の目」と呼ぶ加工状態検出機能を設置して,加工時のモニタリング機能も強化した。光ファイバーでとらえた加工時のレーザの反射光を電圧に変換してモニタリングするもので,ピアッシング(最初の穴開け)や切断のときの加工状態を監視して異常を検出する。例えば,ガウジングを検出すると減速するなど,異常があれば加工条件を修正するなどして安定した加工を実現する。
このほか,全開型のパーテーションを採用し,ノズルの交換や材料の搬入・搬出を容易にする,本体とシャトルテーブルの間に集塵(しゅうじん)機を格納できるようにして省スペース化する,といった工夫も図っている。
同機は,2007年2月に本格稼働した富士宮事業所開発センターで誕生した第1号製品。同社として初めてすべてを3次元で設計し,開発のフロント・ローディングに取り組んだ。これにより,従来2年ほどかかっていた開発期間を10カ月に短縮できたという。
今後,2008年春ごろまでに小型機「LC-2412F1NT」,大型機「LC-4020F1NT」の2タイプをラインアップに加える予定。さらに発振器も2.5kW,6kWを提供しシリーズの拡充を図る。価格は6500万円〜1億円程度。2007年11月から国内販売を開始し,2008年秋には海外へ展開する計画。60〜70台/月の販売を目指す。
【訂正】掲載当初,新開発のNCの加工速度が従来比で124倍となっていましたが,正しくは64倍でした。記事は既に修正済みです。


















