図1.日立製作所が開発したプロジェクタ「CP-A100J」
図1.日立製作所が開発したプロジェクタ「CP-A100J」
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図2.本体からスクリーンまでの距離が9.7cmで60型の画面サイズが表示できる
図2.本体からスクリーンまでの距離が9.7cmで60型の画面サイズが表示できる
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図3.本体を立てて設定し投射方向を下向きにすると,机や床などへの投影も可能
図3.本体を立てて設定し投射方向を下向きにすると,机や床などへの投影も可能
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図4.自由曲面ミラーと自由曲面レンズを光学系に採用(資料提供:日立製作所)
図4.自由曲面ミラーと自由曲面レンズを光学系に採用(資料提供:日立製作所)
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 日立製作所は2007年9月27日,47.5cmの距離から60型の画面寸法に投射できる前面投射型プロジェクター,「CP-A100J」を発表した(図1)(ミラーからスクリーンまでの距離は42cm)。60型の画像を投射するときの本体からスクリーンまでの距離は9.7cmとなる(図2)。スクリーンから本体までの距離により,48.6型~300型までの表示が可能とする。また,本体を下向きにすると,48.6型の画面寸法で机や床に投射できる(図3)。オフィスなどのビジネス用途や教育現場などに向ける。

 プロジェクターとスクリーンの距離が短くなると,画像の上下部分で投射距離に差が生じる。このため,台形歪みや焦点距離のズレが生じてしまうという問題があった。これらを解決するために,開発品は光学系に自社で開発した自由曲面ミラーと自由曲面レンズを採用する(図4)。自由曲面ミラーは局所的に凸面化しているため,画像を拡大する際に台形歪みを抑えるという。自由曲面レンズは焦点距離を補正している。例えば,画像の上側は画像の中心部に比べて焦点距離を約7%長く,画像の下側は焦点距離を約19%短くしている。これにより,スクリーン上での焦点距離は同一となりボヤけのない画像を表示することができるとする。

 画素数は1024×768で,明るさは2500 lm。外形寸法は397mm×131mm×356mmで,重量は5.8kgである。欧米では2007年12月に,日本では2008年1月に販売開始を予定する。日本での販売価格は50万4000円。

 日立製作所は,CP-A100Jを2007年10月2日から幕張メッセで開催する「CEATEC JAPAN 2007」に出展する予定である。

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