幕張メッセで開催中の「東京ゲームショウ(TGS)2007」に,NTTドコモは多数の「直感ゲーム」を出展した。直感ゲームとは,携帯電話機を振ったり傾けたりして操作を行えるゲームのこと(Tech-On!関連記事)。現在,ユーザーの操作を検知する方法としては2種類ある。加速度センサを内蔵して端末の動きを検知する「D904i」の方式と内蔵カメラがとらえた映像をもとに端末の動きやユーザーの動きを検知する「P904i」「SH904i」の方式である。ドコモは905i以降の全機種にこうした検知機能を入れ,直感ゲームに対応させる方針だ。

直感ゲームですいか割りに挑戦
直感ゲームですいか割りに挑戦 (画像のクリックで拡大)

 現在,配信中の直感ゲームは15タイトルだが,ゲームショウのブースには今後配信予定のタイトルが20本以上,展示されている。これまではスポーツや乗り物を題材にしたゲームが中心だったが,第2世代の直感ゲームには「脱力系」とでも呼ぶべきミニゲームも登場する。

直感ゲームの画面例。左は「ひぐらしのなく頃に れなぱん」(開発元:タイトー)。端末の前でユーザーが動いて,繰り出されるパンチを受け止める。右は「THE直感金魚すくい」(開発元:バンダイネットワークス)。端末を傾けて金魚をすくう。
直感ゲームの画面例。左は「ひぐらしのなく頃に れなぱん」(開発元:タイトー)。端末の前でユーザーが動いて,繰り出されるパンチを受け止める。右は「THE直感金魚すくい」(開発元:バンダイネットワークス)。端末を傾けて金魚をすくう。 (画像のクリックで拡大)

 例えば,2007年10月に配信予定の「電車でGO!直感きっぷきり」(開発元:タイトー)は,鉄道会社の駅員になった気分で切符にハサミを入れるゲーム。もちろん実際に切るわけではなく,携帯電話機を振ることでゲーム上はハサミを入れたことになる。画面右から現れる切符などの映像を見て,ハサミを入れるべきものには端末を振り,そうでないものの場合はただ決定ボタンを押してやり過ごす。スルメイカなど,およそ間違えそうもないものから,名刺やSuicaといった紛らわしいものまで,右から左へ次々に流れてくる。考えたり気負ったりする必要がなく,小さな動きで操作できるので,幅広いユーザーに受け入れられそうだ。

画面例。左が「電車でGO!直感きっぷきり」,右が「直感ビシバシチャンプMobile」
画面例。左が「電車でGO!直感きっぷきり」,右が「直感ビシバシチャンプMobile」 (画像のクリックで拡大)

 今冬配信予定の「直感ビシバシチャンプMobile」(開発元:コナミデジタルエンタテインメント)も脱力系に分類していいだろう。アーケード・ゲームとして人気を博したミニゲーム集「ビシバシチャンプ」の携帯電話版。TGSのブースでは,宙を舞うおでんの具材に向けて串を突き出し,1つでも多くのおでんを串刺しにするというゲームが楽しめる。操作は端末を前へ押し出すだけ。画面には「三刺し」と結果がうやうやしく表示されたりする。ほかにどんなミニゲームが収録されるのか期待したいところだ。

画面例。左は「タンバリンの達人」。アーケードで人気の「太鼓の達人」の姉妹作だ。右は「直感☆スイカ割り」(開発元:元気モバイル)。画面に表示される「もうちょっと右」などのアドバイスに従って,端末を持ったユーザーがその場で回転,「そこだ」などのアドバイスが出たら端末を振り下ろす。
画面例。左は「タンバリンの達人」。アーケードで人気の「太鼓の達人」の姉妹作だ。右は「直感☆スイカ割り」(開発元:元気モバイル)。画面に表示される「もうちょっと右」などのアドバイスに従って,端末を持ったユーザーがその場で回転,「そこだ」などのアドバイスが出たら端末を振り下ろす。 (画像のクリックで拡大)

 一方で,脱力どころか激しく体を動かすゲームもいくつか展示されている。「直感☆ダイエット」(開発元:元気モバイル)は,端末の前でユーザーが左右に動いて,ゲーム内のキャラクターを反復横跳びさせる。北京五輪の公式ゲームである「北京オリンピックモバイルゲームズ/ゴールドアスリート」(開発元:セガ)は,複数種目を用意した中で100m走のみを直感ゲームにした。端末の前でひたすら両手を振って操作する。手を振る速さがゲーム内のキャラクターの走る速度になるというものだ。

直感ゲームでボウリングに挑戦
直感ゲームでボウリングに挑戦 (画像のクリックで拡大)

 このほか,音楽に合わせてタンバリンを奏でる「タンバリンの達人」(開発元:バンダイナムコゲームス)や,端末の前でユーザーが左右に動いてキャラクターを反復横跳びさせる「直感☆ダイエット」(開発元:元気モバイル),さらには「高橋名人の冒険島」「SILENT HILL」など据置型ゲーム機で人気を博した作品の携帯電話版も直感ゲームとして配信する予定。ブースでは出展タイトル50本超のうち4割ほどが直感ゲームとなっており,ドコモの力の入れようがうかがえる。

この記事を中国語で読む