パソコンの世界出荷台数の予測
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 米IDC Corp.は,2007~2011年までのパソコンの世界出荷台数の予測を発表した(発表資料)。2007年の出荷台数は前年比12.6%増の2億5750万台となる見通し。2006~2011年の年平均成長率(CAGR)は9.6%である。出荷台数と年平均成長率は,2007年6月にIDC社が発表した予測値から上昇した。出荷台数の内訳を見ると,ノート・パソコンの伸びが大きく,前年比28.2%増の1億570万台の見込み。デスクトップ・パソコンおよび86系サーバーは同3.8%増の1億5180万台を見込む。

 IDC社によれば,6月の予測値から出荷台数が上昇したのは,アジア・太平洋地域(日本を除く)などの出荷が好調だったことによるという。これらの地域では,2007年第2四半期に一般消費者向けノート・パソコンだけでなく,デスクトップ・パソコンや企業向けパソコンの出荷台数も増加し,市場が大幅な成長を見せたとする。これとは対照的に,米国や西欧,日本では,2007年と2008年の予測値がわずかに減少した。IDC社は,先進諸国の低成長と新興地域の大幅な成長によって,世界市場の中心は新興市場へ急速に移行しつつあるとする。

 パソコンの世界全体の出荷台数は,2009年まで2ケタ成長を続けると予測する。同社が予測するパソコンの出荷台数は,2008年が2億8600万台,2009年が3億1490万台,2010年が3億3940万台,2011年が3億6240万台である。ノート・パソコンへの需要の移行が,市場の成長を牽引しているという。ノート・パソコンは,2007年に出荷額ベースでパソコン市場全体の過半数を占め,2009年には出荷台数ベースで約半数に達する見通しとする。地域別に見ると,ノート・パソコンの出荷台数は2011年までに米国と西欧で68%,日本を除くアジア・太平洋地域とその他の地域で44%に達すると予測する。

地域別・種類別のパソコンの世界出荷台数の予測
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