米DisplaySearch社は,2007年第2四半期におけるデスクトップ・パソコン向けモニターの世界市場調査の結果を発表した(発表資料)。出荷台数は対前年同期比17%増,対直前期比7%増の4536万5000台だった。四半期としては過去最高の出荷台数となった。

 製品の種類別に見ると,市場が最も大きい液晶モニターの出荷台数は,対前年同期比34%増の4000万8000台と引き続き好調を維持した。CRTモニターの出荷台数は同46%減の464万3000台と減少が続いている。液晶ディスプレイが搭載された一体型デスクトップ・パソコンの出荷台数は,安定的に成長しており,同81%増の71万5000台だった。DisplaySearch社によれば,デスクトップ・パソコン向けモニター市場を牽引しているのは,中国市場を中心とする地域的な成長と,液晶モニター市場における4対3の標準アスペクト比製品からワイド型製品への買い替え需要という。

製品種類別の出荷台数
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 液晶モニターの地域別の出荷台数を見ると,中国の出荷台数は前年同期から83%増加し,世界全体の19.6%を占めた。前年同期から5.2ポイントシェアを伸ばしている。南米は前年同期からもっとも出荷台数が伸びた地域で,前年同期比115%増となった。世界全体に対するシェアは8.5%。南米の需要は,主にCRTモニターから低価格な液晶モニターへの買い替えによるものという。その他の地域のシェアを見ると,最も市場の大きなヨーロッパ・中東・アフリカ(EMEA)地域は33.8%,北米は24.9%,アジア・太平洋地域は9.9%,日本は3.4%だった。

液晶モニターの地域別の出荷台数シェア
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 液晶モニターのブランド別の出荷台数シェアを見ると,首位は米Dell Inc.。直前期から5%出荷台数が増加し,シェアは14.5%だった。2位の韓国Samsung Electronics Co., Ltd.のシェアは13.5%,3位の米Hewlett-Packard Co.のシェアは10.2%だった。4位である韓国LG Electronics Inc.の出荷台数は対直前期比で15%増加し,他のブランドと比べて最大の伸びとなった。欧州と南米の2つの地域への出荷が好調だったという。5位の台湾Acer Inc.は,上位5社のうち唯一出荷台数が直前期から減少したブランドで,対直前期比4%減となった。シェアは7.4%。出荷台数減少の主な要因は,北米への出荷の減少という。ただし,2007年8月に発表した米Gateway,Inc.の買収によって(Tech-On!の関連記事),Acer社の北米市場における不振は回復できると,DisplaySearch社は予測する。

液晶モニターのブランド別の出荷台数シェア
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