IDC Japanは,2007年第2四半期における国内の携帯電話機市場の調査結果を発表した(発表資料)。出荷台数は対前年同期比7.9%増の1337万台。同社は,前年同期より出荷台数が増加した要因を,「通信事業者が新規の低料金サービスや期間限定の無料サービスなどを積極的に提供したことによって,サービスの契約変更に伴う買い替え需要が拡大していること」と,「低・中位機種に相当する第3世代(3G)携帯電話機の製品の品揃えが充実したことによって,新規やライト・ユーザーの需要が拡大していること」とする。

 メーカー別の出荷台数シェアを見ると,首位は30.0%のシャープ。5四半期連続して首位を維持した。同社は,ワンセグ放送対応の端末を含めた高位機種の市場で強みを発揮した。NTTドコモ,ソフトバンクモバイル,KDDIの通信事業者別に見ても,それぞれの販売台数で首位を占めたという。2位は13.7%のシェアを獲得した松下電器産業。3位は富士通で,13.4%のシェアだった。同社は,NTTドコモ向けの「らくらくホン」と「FOMA904」シリーズの販売が好調で,第2四半期に出荷台数を大きく伸ばしたという。

メーカー別の出荷台数シェア
メーカー別の出荷台数シェア (画像のクリックで拡大)

 IDC Japanは2007年後半の見通しについて,需要は堅調に推移すると予測する。しかし,2007前半の時点で既に在庫の蓄積が顕在化し始めているため,今後通信事業者がどの程度迅速に在庫を処理するかが,後半の需要動向に大きく影響するとみる。

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