【EU PVSEC】変換効率をさらに高めて22.3%に,三洋電機
三洋電機は,太陽電池関連技術の国際学会「EU PVSEC」で,単結晶Siウエーハの両面にアモルファスSi膜を形成した独自のHIT(heterojunction with intrinsic thin layer)型のセル変換効率を22.3%に高めた成果を発表した。同社は2007年6月に従来の21.8%から22.0%に高めたことを発表したばかりだった。
変換効率の向上には,開放電圧(Voc)や短絡電流(Isc)を高めることなどが寄与する。2007年6月の発表時には,単結晶Si表面の洗浄方法を改善することで,キャリアの再結合による損失の原因となる表面欠陥を減らし,開放電圧を従来の0.718Vから0.722Vに高めた。さらに,光を閉じ込めるために形成するセル表面の凹凸の大きさや形状を最適化して,短絡電流を従来の38.37mA/cm2から38.64mA/cm2に増やした。
EU PVSECの発表では,これらの改良に加えて,グリッド電極の形状を最適化して短絡電流を増やした。グリッド電極は,銀のペーストを印刷して形成する。印刷時ににじんで電極の幅が広くなると,受光面が減ってしまう。今回は,材料と印刷手法の改良によって,幅が狭い高信頼の電極を形成することを可能にした。
この結果,最終的な短絡電流は39.09mA/cm2に,開放電圧は0.725Vに,曲線因子は79.1%に,セル変換効率は22.3%になった。実験に用いたセルの面積は100.5cm2である。
三洋電機はこれらの成果を基に,2010年度までに量産品のHIT太陽電池のセル変換効率を,現在の19.7%から22%以上に高める計画である。その際には,研究レベルで23%以上を目指す。


















